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ばんぶう SEP.2012 VOL.378

がんを考える ふたりの患者が教えてくれたこと

問診の充実や健康セミナーなど患者が話しやすい環境づくりに注力

看護師による問診を実施 診療の質を高める

「短い時間でも満足いただける診療を実現するには、患者さんの本音を聞きだすことが大切。
患者さんの受診理由が明確に把握できていれば、限られたなかでもポイントをついた話ができるからです。そのため、患者さんが言いたいことを言える雰囲気づくりに努めています」

 短時間で充実した診療を行うコツについてこう話すのは、医療法人健心会えんどうクリニックの遠藤剛院長だ。

 同院は1994年に開院した有床診療所(10床)。
胃腸・肛門疾患の検査と手術には定評があり、1日の外来患者数は130人を超える。
「納得のいく診療」と「わかりやすい医療」をモットーに患者が自分の不安や本音を言いやすいよう、さまざまなアプローチを行っている。

 その1つが、患者の訴えや疑問を聞く機会の充実である。
初診の患者は受付で問診票を記入した後、これをもとに別室で看護師による詳しい問診を受ける。
また、同院は4つの診察室の間を遠藤院長が移動して診療するスタイルをとっているため、患者は診察室に移動した後も若干の待ち時問が生じるが、その間も看護師が積極的に患者に声をかけ、話を聞きだすようにしている。

 「問診次第で診察の質は大きく変化しますので、スタッフには常に患者さんの話に耳を傾けて、訴えを聞き逃さないように、と日頃から指導しています。
こうした体制を実現するにはスタッフの教育が非常に重要です」と強調する遠藤院長。
こうした体制づくりにより、診察では的を絞って問診や説明ができるようになり、短時問でも患者が納得し満足できる診療の実現につながっている。

患者との信頼関係を築くため情報発信に積極的に取り組む

 さらに同院では自院の理念や診療方針、診療内容を患者に伝えることを目的として、「メディウインドウ」と「えんどうクリニックファイル」の2つを通じて情報発信を行っている。
 メディウインドウは、遠藤院長自らが疾患や検査に関する説明を行う健康番組で、待合室で放映されている。
えんどうクリニックファイルには、同院の様子を伝えるために発行している「まごころ医院新聞」のバックナンバーのほか、遠藤院長の執筆記事などがまとめてファイリングされている。

 「待ち時間などに目を通してもらうことで、初診の患者さんにも親しみを持ってもらえると考えています。また、当院のスタンスや、私がどんな思いで医療に取り組んでいるかを伝えることで、信頼関係の醸成にも役立ちます。医師と患者さんの間に信頼関係が構築できていれば、たとえ診療時間が長くなくても、不満に思う人は少ないのではないでしょうか」

 このほか、開院時にスタートし、すでに開催数780回を超える「健康セミナー」も、重要な情報発信の場として位置付けている。

 「セミナーと言っても、私が一方的にお話しをするというよりは、診療の補足として、聞きたいことがある患者さんなどに対応するというイメージです。
個別相談の場で、『診察の時には聞けなかったのですが…』と打ち明けてくれる患者さんもたくさんいます。
このように、患者さんの話を聞き、こちらの思いを伝える場面づくりも重要ではないでしょうか」