MENU

先生の医療記事新聞集

便秘の予防と治療について
週間サンデーあいづ

さまざまな症状の便秘

▼Q/便秘がちで悩んでいます。便秘について教えて下さい。

▼A/便秘とは排便が順調に行われない状態をいいます。
多くの人では1週間に3〜7回以上の便がありますから、3〜4日以上も便通がない場合は、一応、便秘と考ても良いでしょう。
 しかし便秘は、必ずしも排便回数のみで決まるものではありません。
回数はふつうでも、1回の排便量が少ないときには、便秘とする場合があります。
そして、なんらかの苦痛を伴い、治療の対象となる場合を、特に便秘症といいます。
 
便秘の種類と原因

 慢性的に続く便秘、すなわち慢性便秘は常習便秘と症候性便秘とに分けることができます。
症候性便秘は、なんらかの体の異常の結果として起こるものですから、ここでは詳しい説明を省きます。

 もう一方の常習便秘は、単純性便秘と痙撃性便秘とに分かれ、単純性便秘はさらに結腸性便秘(緩性便秘)と直腸性便秘とに分かれます。
結腸性便秘は、結腸の大蠕動が少なくて弱いために、結腸内に大便が停することによって起こります。

 また胃・結腸反射が弱いことも、原因としてあげられます。
胃・結腸反射とは、胃に食物が入ると、反射的に結腸の大蠕動が起こることをいい、食事の量が少ないと起こりにくくなります。

 一方、直腸性便秘は排便困難ともよばれ、直腸に大便が停滞する状態をいいます。
これは便意を無理に抑える習慣が身についたり、腹圧が低下した場合などに起こりやすいものです。
なお結腸性便秘と直腸性便秘とはしばしば合併して起こることがあります。

 もうひとつの痙攣性便秘は、過敏性大腸の便秘型で、結腸の痙攣によって、その内容が停滞する場合をいいます。
この場合には、便秘と下痢とが交互に現れることがあります。
Copyright(C) Aizu Endo Clinic All Rights Reserved.