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患者さんの為のQ&A

胃にピロリ菌 今は症状ないが

潰瘍の有無確認して

5年ほど前、胃潰瘍になり、胃の中にピロリ菌がいる」と言われて薬を飲み始めましたが、忙しいこともあって途中でやめてしまいました。 その後、何も症状は現れていませんが、改めて受診した方が良いのでしょうか。(30歳代・男性)
まずは、ピロリ菌についての説明をしましょう。 この菌を発見したのは、西オーストラリア大学のバリー・マーシャル教授らで、この研究により、2005年のノーベル生理学・医学賞を受賞しました。 ピロり菌とは、胃の粘膜に生息している、らせん形をした細菌で、胃潰瘍と深くかかわっています。 また、先ごろ北海道大学の研究グループが、ビロリ菌の作るたんぱく質ががんを引き起こすことを、マウスを使った実験で確認したと発表しました。 感染経路は、大部分が口を介したもので、40歳以上の日本人の約80%が感染していると言われています。 しかし、ほとんどの感染者は健康に暮らしており、除菌の対象となるのは、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の患者さんで、ピロリ菌に感染している方です(胃炎では、保険での除菌は認められておりません)。 さて、質問の方ですが、5年もたっていますので、まずは胃腸科の専門の先生にみていただき、潰瘍が発していないかどうか(症状がなくても潰瘍がある方もいます)、また、ピロリ菌がいないかどうかを、内視鏡などで確認していただいて下さい。 なお、ピロリ菌の検査には、採血、組織診、尿素呼気試験法など、いろいろありますので、主治医の先生の指示に従って下さい。
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