MENU

患者さんの為のQ&A

便通不安定転職が原因?

ストレス影響疾患の場合も

この1か月ほど、便通の回数が一定しません。 3・4日出ないこともあれば、1日に何度もの時もあります。 最近、転職したのですが、環境の変化も原因として考えられるのでしょうか。(40歳代・男性)
排便が順調に行われない状態を便秘と言います。 多くの人では1週間に3から7回以上の排便がありますから、3・4日も便通がなければ、便秘と考えてもよいでしょう。 しかし便秘は、必ずしも排便回数のみで決まるものではなく、回数は普通でも1回の排便量が少なければ便秘とする場合もあります。 そして、何らかの苦痛を伴い、治療の対象となるものを、特に便秘症と言います。 慢性的に続く便秘は、常習便秘と症候性便秘とに分けられます。 症候性便秘は、何らかの体の異常の結果として起こるものなので、ここでは詳しい説明を省きます。 常習便秘は、単純性便秘とけいれん性便秘とに分かれ、単純性便秘には結腸性便秘(しかん性便秘)と直腸性便秘があります。 結腸性便秘は、結腸の動きが少なくて弱いため、結腸に大便が停滞して起こります。 直腸性便秘は排便困難とも呼ばれ、直腸に大便が停滞する状態です。 便意を無理に抑える習慣や、腹圧の低下などで起こりやすいものです。 一方、けいれん性便秘は、以前この欄でお話をした過敏性腸症候群の便秘型で、結腸のけいれんによって内容物が停滞します。 この場合、便秘と下痢とが交互に現れることもあります。 ご質問の方は、過敏性腸症候群と思われます。 環境の変化や精神性ストレス等の影響によるものでしょう。 当然のことですが、大腸に器質的疾患がないかどうか、大腸内視鏡によるチェックも必要です。 環境に慣れてくれば便通も落ち着くと思いますので、少し様子をみて下さい。 それでも治らない時は、胃腸科専門の先生にみていただいて下さい。
Copyright(C) Aizu Endo Clinic All Rights Reserved.