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患者さんの為のQ&A

ひどい胸焼け、胃もたれの原因は

逆流性食道炎の可能性

妊娠16週目になります。 以前から、あまり胃が強い方ではなかったのですが、このところ胸焼けや胃もたれがひどく、げっぷが止まらなくて困っています。 市販の胃薬を飲もうかと思っていますが、副作用がないか心配です。 産婦人科の先生に相談した方がよいでしょうか。(20歳代・女性)
ご質問の症状からは、逆流性食道炎が考えられます。 ただし、妊娠16週目ということなので、まずは担当の産婦人科の先生にご相談ください。  一般的な逆流性食道炎について説明します。 食道から胃に移行する部分は、括約筋の働きで食べ物が通るとき以外は閉じていて、胃酸の逆流を防いでいます。 この機能が老化や手術などのために衰えてしまうと、胃酸や胃の内容物の食道への逆流が起こります。 健康な人では逆流物を押し戻すことができますが、これが正常に働かないと、強い酸性の胃液に食道粘膜が長時間さらされることになります。 胃とは異なり食道には粘液がないため酸に弱く、粘膜に炎症が生じてただれた状態になります。 これが逆流性食道炎です。  胸焼けや胸痛が気になったら、ぜひ内視鏡検査を受けてください。 頻度は少ないのですが、食道がんや狭心症、心筋梗塞などでも同様の症状を起こすことがあるからです。 怖い病気の早期発見のチャンスと思って、検査を受けることをお勤めします。 逆流性食道炎の治療としては、脂肪の多い食物は、胃からの排出が遅れるので控えめにします。 胃液の分泌をうなかすようなアルコールやコーヒー、香辛料などの刺激物、酸っぱいものなどのとりすぎにも注意が必要です。 たばこも、胃酸の分泌を増やすと言われていますので、できるだけ控えてください。 大量に食べれば胃酸もたくさん分泌されますので、暴飲暴食はつつしみ、腹八分目を目安とし、肥満や便秘を解消するようにしてください。 間食も、食べるたびに胃酸が分泌されるので避けてください。 食後はすぐに横にならないようにし、寝る前の最低2時間は食べ物をとらないようにしましょう。  また、寝るときには右を下にするか、上半身を少し高くして横になるようにしましょう。 ベルトや帯、ガードルなどでおなかを締め付けるような服装はやめ、前かがみの作業も胃液の逆流を起こしやすいので避けるようにしてください。  もちろん、まだお若いので悪いものは考えにくいと思いますが、おなかが大きくなると胃を圧迫して胃酸の逆流が起ころことも考えられます。 いずれにしても、検査やお薬については主治医の指示に従ってください。
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