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患者さんの為のQ&A

慢性的な吐き気、何が原因か

症状把握し医師と相談

このところ、慢性的に吐き気が続いています。 調子が良い時は症状がないのですが、少し食べ過ぎたりなど、何かのきっかけですぐに気持ち悪くなります。 はっきりとした原因が思い当たらないのが心配です。どのようなことが考えられるのでしょうか。(30歳代・女性)
ムカムカして吐き気がある状態を悪心といい、吐くことは嘔吐とといいます。 特に心配のないものがある一方で、重大な病気の症状の一つであったりするものもあります。  そこで、原因と症状の関係を知ることが大切です。  まず、心配のない悪心・嘔吐の代表は、暴飲暴食や二日酔い、風邪などに伴うものです。 胃腸を休ませることや風邪を治すことによって自然に治まってしまいます。 嫌なにおいをかいだり、嫌な味のものを口にしたりした場合も、ごく当たり前の反応です。 女性では知らない間に妊娠して、つわりの症状が出ることがあります。  これに対して、ほかに様々な症状が伴う時には、十分な注意が必要です。 例えば、消化器の病気として細菌性食中毒があります。 夏場に多く、吐くだけでなく激しい腹痛や下痢、発熱を伴い、時に血便も見られます。  また、空腹時などに上腹部痛がある時には、胃・十二指腸潰瘍が考えられますし、食後1・4時間で大量の嘔吐を繰り返す時には、胃潰瘍や胃がんで胃の出口が狭くなっている可能性があります。 このほか、軽い吐き気に微熱を伴い、上腹部から始まった腹痛が右下腹部に移っていく場合には、急性虫垂炎の疑いがあります。  一方、腹痛や嘔吐に伴って便やおならが出なくなり、吐いたものに便のにおいがするような時には、腸閉塞の疑いがあります。 いずれも、すぐ医師の診察を受けなければなりません。  脳・神経の病気でも、しばしば悪心・嘔吐が見られます。 目まいや耳鳴り、頭痛などの症状を伴うのが特徴です。 ズキンズキンと拍動性の頭痛が頭の片側に急に起こる場合、片頭痛が考えられます。  頻繁に起こる場合は神経内科、または脳外科を受診しましょう。 ひどい目まいや耳鳴りを伴う時には、メニエール病の疑いがあります。 ただちに命にかかわる病気ではありませんが、安静にして目まいが軽くなるのを待ち、耳鼻科を受診してください。  このほか、突発性難聴や脳腫瘍、小脳出血、髄膜炎、緑内障などでも嘔吐を伴うことがあります。  このように、単に悪心・嘔吐といっても、背後にいろいろな病気が潜んでいる可能性があります。 ほかにどのような症状があるかをチェックしてかかりつけ医と相談し、その症状に合う診療科を紹介してもらいましょう。
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