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患者さんの為のQ&A

右下腹部が刺すように痛い

大腸や小腸の検査受けては

右下腹部がチクチクと剌すように数秒痛み、治まるという症状が、この数か月間続いています。 1年ほど前に大腸内視鏡検査を受けたのですが、その時は特に異常は見つからず、過敏性腸症候群と診断されました。 以前からこの症状はあったのですが、最近、特に頻度が高くなっているような気がします。 場所が場所だけに、盲腸ではないかという心配もあります。 やはり、もう一度精密検査を受けた方がよいのでしょうか。(50歳代・男性)
盲腸炎(虫垂炎)は、盲腸から突出した長さ5から7センチの細長い臓器である虫垂に炎症が発生したものです。 はっきりとした原因は、実は解明されていません。 現段階では、果物の種や皮などの異物や便、腫瘍や感染症により虫垂の内部が詰まり、さらに腸内に常在している菌が虫垂壁に侵入して起こるのではないかと考えられています。 また、先進国に多く、過労や暴食の後に発症しやすい傾向があることから、生活環填にも原因があると言われています。   主な症状は、食欲がない、37度台の微熱、吐き気、嘔吐などですが、最も重要なのは腹痛です。 初期は腹部全体、特にみぞおちに痛みが発生し、数時間から24時問以内に右下腹部に痛みが移るのが典型的です。   右下腹部に痛みを伴う病気は、ほかに急性腸炎や右尿管結石、結腸憩室炎などがあり、症状や検査で区別する必要があります。   慢性盲腸(慢性虫垂炎)も、急性盲腸炎(急性虫垂炎)と同様に右下腹部が痛みます。 同じような痛みを何度か繰り返すことから、慢性盲腸と呼ばれます。 痛みが治まるので手術をすることは少ないのですが、繰り返し痛みが襲ってくるごともあるので、不安になる患者さんも多いようです。   しかし、血液検査などで急性盲腸炎のような炎症を示す高い値の数字が出ないので、手術に発展することはあまりないようです。   今の医療では、虫垂炎は様々な検査によって診断される病気となりましたが、以前はきちんとした定義がなく、病名が詳しく分からずに右下腹部に痛みを感じる場合、慢性盲腸と診断されることもあったようです。 以前、このように診断されたことがある場合は、もう一度大腸や小腸などの検査を受けるごとをお勧めします。
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