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患者さんの為のQ&A

胆のうにポリープ悪性化の危険は

早期がんか検査で確認を

3年前、健康診断の腹部超音波検査で、胆のうに小さなポリープが三つ見つかり、経過観察をしましょうと言われました。 2年前にも同じことを言われましたが、ポリープが悪性化する可能性はあるのでしょうか。(45歳・男性)
粘膜にできる盛り上がった形の腫瘍を「隆起性病変」といいますが、「ポリープ」は、その中で、茎があるキノコ状の形をしているものの総称です。  胃や腸にできるポリープはよく知られていますが、胆のうにできる「胆のうポリープ」も最近、増加しています。 日本胆道学会が行った全国アンケートでは、成人の5から10%に胆のうポリープが発見されています。 これは胆石とほぼ同じ頻度ですから、かなり多い病気と言えるでしょう。  年齢別では、特に40から50歳代で多く発症しています。 胆石は女性に多い病気ですが、胆のうポリープでは男女差はありません。 増加の要因として、胆石と同じようにコレステロール系のポリープが多いことから、食生活の欧米化が関係していると考えられます。  また、画像診断の進歩や普及の影響が大きいと考えられるのも、胆石の場合と同様です。 健康診断や人間ドックで「腹部超音波検査」が一般的に行われるようになり、小さな胆のうポリープが見つかる率が高くなったからです。  胆石の場合は、炎症が起きると、「痛み、熱、黄疸」などの症状が出ることがありますが、胆のうポリープの場合、普通、症状は全くありません。 胆のうの働きは、ポリープがあっても、その影響を受けませんので、「やせる、食欲が落ちる」などといった症状もありません。 このため、ポリープを見つけるためには、健康診断を受ける必要があります。  胆のうポリープは、コレステロールボリープ、過形成ポリープ、炎症性ポリープ、胆のう腺筋症、腺腫、乳頭腫、早期がんに分けられ、早期がんに最も気をつけなければなりません。  がんの検査には、超音波検査、超音波内視鏡検査、腹部CT検査などがありますが、大きさによっても異なりますので、どの検査を優先するかは主治医と相談して決めてください。
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