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気になる症例集

変形性関節症
変形性関節症は、「関節軟骨の変性・摩耗とその後の軟骨・骨の新生増殖、および二次性滑膜炎などに基く進行性の変性関節疾患」と定義されます。
つまり、まず何らかの原因で関節の軟骨が傷み、すり減ると、人間の体はそれを修復しようとします。
でも正常な状態に修復することは出来ず、周囲の負担のかかっていない部位に異常軟骨や骨棘として増殖します。
こうして関節の変形が進みます。こうした変化に伴い、関節内の滑膜という組織が炎症を起こし異常に増殖して、関節内に水が貯まります。

 関節の変形は、全身のどの関節にも発生し、加齢とともに発生頻度は増加します。
しかし関節の変形があっても、特に体重のかからない関節では傷みなどの症状が全くない場合も多く、関節の変形に症状が伴った状態を「変形性関節症」と呼びます。
体重がかかり酷使される機会が多い膝関節や股関節に発症しやすい傾向にあり、スポーツ選手や重労働者、中年以降の肥満女性などに多く発症します。
日本では畳、布団という下肢の関節に負担がかかりやすい生活様式も関与していると考えられています。

 肥満は、特に下肢の関節にとって大きな負担となるため、適切な食事療法と運動で体重を減少させることが大切です。
激しい運動や重労働、重いものを持っての長歩きなど関節に負担がかかることは避ける必要があります。
ジョギングやエアロビクスなども、正常な関節にとってはよい運動ですが、変形性関節症の人にとっては関節に大きな負担をかけることになります。
臥位や座位での筋力強化運動や水中歩行・水泳が効果的です。
ただし平泳ぎは、関節の大きな動きを伴うため負担が大きく好ましくありません。

 歩行時の痛みや跛行がある場合には杖を使いましょう。
底の薄くて硬い靴は避け、なるべくクッション性のあるスニーカータイプのものを選んで下さい。
また可能ならば、椅子、ベッドなど立ち座り動作の少なくてすむ洋式の生活が望ましいでしょう。
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