痔の「日帰り手術」の到来
日本人の三人に一人は痔(じ)と言われるほど、肛門の病気で悩んでいる人は多いです。
痔や腰痛は四足動物にはなく、人間が二本足で立った時から始まったと言われています。
人間はオギャーと生まれた時から、だれもが「痔静脈」というものを持っており、この静脈がイポ状にふくれたものが「痔核」とか「脱肛」と言われています。
ほかに膿の管をつくる「痔痩(じろう)」、肛門上皮が裂け、そこに潰瘍(かいよう)を作るのが「裂肛(切れ痔)」です。
ある意味では人間様にしかない大切な病気とも言えます。
わが国では、痔という病気は負のイメージでとらえられていますが欧米では決して恥ずかしい病気だとは思わわていません。
また、「痔の手術はかなり痛い」といったイメージは、現在では、技術や麻酔の発達により「痛みのない手術」といえる時代になりました。
むしろ、昔のような長期間の入院ではなく、短期間の入院ですみます。
また、軽い痔は、入院しないで「日帰り」でおこなえる手術のーつとなりました。
「暇がないので入院できない」という患者さんも多く、外来手術の需要は今後ますます増加してゆくものと思われます。
最後に「痔だと思っていたら直腸癌(がん)だった」ということもあるので、自己判断せずに専門医の受診をお勧めします。
| 利点 |
１．普通ならば２〜４週間の入院が必要であるが日帰りできる。
２．普通の入院費用の約1/4で済む。 |
| 欠点 |
入院の様に安静が保てないため少しの出血と痛みがある。 |
