増える大腸がん

新聞社不明
 従来日本人には胃がんが多く、大腸がんは欧米人に多い病気でしたが、食生活の欧米化(高脂肪、高タンパク、低繊維)に伴い、二十一世紀には大腸がんは胃がんの死亡率を上回ると言われています。  大腸がんの発生は四十歳代から増加し〜六十歳代がピークとなっています。 また、危険因子として、家族に大腸がんになった人がいる、大腸ポリープがある。 潰瘍(かいよう)性大腸炎や他のがんになったことがあるなどが挙げられます。 症状として血便、下腹部痛、便通異常や便が細くなることなどが挙げられますが、これらは進行がんの症状であり、早期大腸がんでは、目に見えない微量の血液が便に混じる程度です。 このような早期大腸がんを見つけるために便潜血反応が行われます。 これが陽性なら精密検査が必要です。 また、陰性であってもたまたま便に血液が混じらなかっただけの場合もあり、毎年定期的にこの検査を受けることが大切です。  精密検査は大腸内視鏡で行われます。 検査機器や検査技術の進歩により「胃カメラよりも楽だった」と言われる方もいるようですので、精密検査の必要な方やがんが心配な方は怖がらずに検査を受けてみてはいかがでしょう。  大腸がんの予防や早期発見のために日ごろから食事に注意し、特に四十歳以上の方は毎年定期検査を受けるという心がけが大切です。