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雑誌インタビュー・執筆情報
日経ヘルスケア21 2002.2 No.148

個別相談の開催で患者と交流

患者に必要な医療情報を提供し、分かりやすく説明することが、医師が取り組むCSの基本といえるが、病院の場合には、すべての医師にそうした意識をもってもらうことはなかなか難しい。

その点、診療所であれば、院長自身が意欲的に取り組めば、医療"本体"の満足度を向上させることは比較的容易だ。
94年の開業以来、患者向けに無料相談会を開催して、"納得のいく分かりやすい医療"を心がけてきたのは、福島県会津若松市で肛門科・胃腸科を専門とする医療法人健心会・えんどうクリニック(10床)の院長の遠藤剛氏だ。

患者に対して丁寧な説明をしたつもりでも、一方的に医師から話をするだけでは、患者と医師の知識量の決定的な違いゆえに、必ずしも患者は理解してくれないことも多い。

そこで遠藤氏は、患者に少しでも多くの医療知識を持ってもらおうと考えて相談会を開催することにした。

具体的には、健康相談会と便秘相談会を、それぞれ2週間に一度の割合で、診療終了後に約2〜3時間かけて行っている。
健康相談会の内容は、遠藤氏による講義と患者の個別相談が主だ。

講義のテーマは、専門の消化器疾患に限らず、病気全般が対象だが、事前に参加者から要望を聞いた上で決めることもある。
個別相談では、一人当たり20〜30分程度かけてじっくり患者の話に耳を傾ける。

相談の中身も、病気のことから家族のこと、個人的な悩みに至るまでいろいろだが、遠藤氏はそうした患者とのコミュニケーションをとても大切にしている。

毎回、20〜30人が集まる盛況ぶりで、時には、すべての相談が終わると夜中の12時近くになってしまうこともあるという。
一方の便秘相談会は、予約制をとっている。「大勢の患者が一緒では相談しにくいこともあると思い、予約制で個別に相談に応じている」と遠藤氏。

若い女性を中心に、毎回15人ほどが参加する。
「日常の診察では、一人ひとりの患者に対して十分な時間が取れないため、何か聞きたいことがあるのではないかと感じた患者に対しては、こちらから相談会への参加を勧めるようにしている」と遠藤氏は話す。

こうした遠藤氏の努力はロコミで広がり、1日120人ほどの外来患者のうち、約2割は福島県以外の近隣県から来るという。