患者さんの為のQ&A
「食道裂孔ヘルニア」とは
胸腔へ出でいる胃を手術
H21.6.17

以前から陶焼けがあったりして、思い当たる節はあったのですが、どのような病気なのでしょうか。
また、治療方法はどのようなものでしょうか。(60歳代・男性)

食道が横隔膜を通る穴が食道裂孔で、この裂孔から腹腔内にあるべき胃の一部が胸腔側へ出ている状態を、食道裂孔ヘルニアといいます。
生まれつき食道裂孔が緩く、胃が脱出している先天性の症例もありますし、高齢となり、体の組織か緩むとともに食道裂孔が緩んでなる人もいます。
ぜんそくや慢性気管支炎などの疾患のある人、肥満の人も、腹圧が上梓するのでなりやすい。
ただ、自覚症状がなければ、問題とはなりません。
自覚症状や逆流性食道炎を合併して初めて"ヘルニア症"ともいうベき病態を呈します。
・胸焼け
・胸痛
・つかえ感
が3大症状で、逆流性食道炎の症状と同じです。
症状を強く自覚するのは就眠時"特に明け方"かがんで草取りなどをしている時、食後しばらくした時、洒・たばこ・コーヒー・ココア・チョコレート・油ものなどをとった時などです。
診断には、バリウムによるX線造影と内視鏡が一般に用いられます。
特殊なものとして食道内圧測定があります。
形態的変化であるために治療は外科的手術になります。
脱出している胃を腹腔内に引き戻し、開いている食道裂孔を縫って小さくし、開いている食道裂孔を縫って小さくし、逆流防止手術を施します。
つかえ感や胸焼け、胸痛があれば消化器料を受診して上部消化管造影と内視鏡の検査を受けるとよいでしょう。