患者さんの為のQ&A
便通が5日に1回
食事や生活習慣規則的に
H22.3.31
子供の頃から便秘気味で、便通は5日に1回くらいしかありません。これまで健康上の問題は特にありませんでしたが、今後、年齢を重ねるにつれて、腸のがんを引き起こしたりしないかと不安です。
平均的な便通はどれくらいなのでしょうか。
また、改善する必要があるとすれば、どうすればよいのでしょうか。(40歳代・男性) 排便は通常、1日に1、2回あり、便秘とは、排便が異常に少ないことをいいます。
ただし、排便が2、3日おきであっても、便が普通のものであれば、便秘とはいいません。
便秘とは、便が硬く、排便に苦痛や支障を伴う場合をいいます。
治療の対象となる便秘は、3日以上排便がなかったり、毎日排便はあるが、何となくすっきりしない、出きらない感じ、残便感があったりするものをいいます。
長期にわたって3日に1度とか、1週間に1度とかしか排便がない慢性の便秘は、放置しておくと他の病気を併発したり、隠れている大きな病気を見逃したりしてしまうことがありますので注意が必要です。
食事を中心に、以下のような日常生活の改善をお勧めします。
・便の習慣をつける。
1日の生活リズムの中で、規則的に便意が起こるのですが、生活が不規則だと、そうはなりません。
毎朝、便意がなくても決まった時間にトイレに行く習慣をつけてください。
・食事を規則正しく取る。
不規則な食生活では便通はよくなりません。
1日3回規則正しく食べて初めて、便秘が改善されます。
・食物繊維の多いものを取る。
便秘を治すために、まず大切なことは、便量を多くすること。
つまり、便の主材料となる食物繊維の量を多くします。
玄米・麦などの穀類、豆・野菜・芋・海藻・きのこ・こんにゃく・果物などです。
・冷たい牛乳か水を飲む。
腸を刺激するために、朝起きたらすぐ、冷たい牛乳や水を飲みます。
牛乳には乳糖があるので、便を軟らかくするのに有効です。
・運動をする。
何かスポーツをすれば、いくつかの動作で、大腸は刺激されるので、便秘改善に効果的です。